こんにちは (\( ⁰⊖⁰)/)
esaのユーザーさんに、esa社のワレワレが突撃してお話聞きにいくという企画、 esaトークの第4回がやってまいりました。
今回は、クリエイターのための様々なサービスを提供していることで知られるピクシブ株式会社様(以下 ピクシブさん)にお話をお伺いしました。
ピクシブさんは、esaがまだ法人化する前のクローズドβの頃から全社をあげてesaを使ってくださっていた、まさに最初期からのユーザーさんのうちの1社です。
esaで共有された開発メンバーの「ポエム」から新しいプロダクトが生まれることもあるという、まさに「ポエム駆動開発」を地で行くピクシブさんのいきいきとした独特な社風、その秘密は一体何なのでしょうか?
- 社名: ピクシブ株式会社
- esaメンバー数 : 177 users
- お話を伺った方:
- インタビュー実施 : 2018年2月9日
- 聞き手:
> 実はフィンテック企業!?「創作活動がもっと楽しくなる場所を創る」という理念のもと、クリエイターのための様々なサービスを提供するピクシブ社。実はフィンテック企業!?
「創作活動がもっと楽しくなる場所を創る」という理念のもと、
クリエイターのための様々なサービスを提供するピクシブ社。
―― それでは自己紹介からはじめましょう。esaでデザイナーをしております、赤塚と申します。よろしくお願いします。
―― 同じくesaでエンジニアをしております、越川と申します。よろしくお願いします。
bashさん
小芝と申します。執行役員 技術マネジメント室長を務めています。
技術マネジメント室は「メンバーみんなが最高の働きができる場所をテクノロジーも活用して創ること」をミッションとした新設した部署です。
よろしくお願いいたします。
―― 以前は開発本部長(VP of Engineering)でいらして、2月から執行役員になられたんですね。
bashさん
2月1日付で就任いたしました。仕事内容自体は変わらずVP of Engineering業で、それを組織化したかたちです。
jaggyさん
僕はこれまではpixivの主にブラウザ版のほうのプロダクトマネジャーをやっていたのですが、2月からpixivやpixiv関連サービス全体を踏まえて横断的に追う数字や方向性を決める部署が出来まして、そこの総責任者のサポートをやらせてもらっています。
どうぞよろしくお願いいたします。
Atomさん
インターネットでは@FromAtomというIDでいろいろやってて、社内でもAtomと呼ばれていて、戸籍ネームのほうはあまり呼ばれないので、今日もAtomと呼んでもらえれば助かります(笑)。
僕は「ふつう」のiOSエンジニアです。
「新技術プロジェクト」というチームがありまして、pixiv Sketchとか、Pawooとか、もう1個今新しいサービスをつくっているのですが、これから先投資していくためのいろいろなプロダクトをつくるチームのiOSエンジニアをやっています。
pixiv Sketchの立ち上げのときからiOSアプリの開発をしていたのと、最近 pixiv Sketch LIVEという、お絵かきの様子をライブ配信できるサービスをはじめまして、スマホアプリでも見られるようにしてあるのですが、そのiOSアプリで見るところの開発とかをやっております。
よろしくお願いします。
―― ピクシブさんは言わずと知れた感じではありますが、どんな会社かというのを改めてご紹介いただければと思います。まずどのぐらい人数がいらっしゃるのですか?
bashさん
今ピクシブは150人を超えました。、エンジニアとデザイナーが半数以上で、全力でサービスをつくっている会社です。
会社のコーポレートサイトにも載っているのですが、「創作活動がもっと楽しくなる場所を創る」という経営理念のもとで、様々な活動をおこなっている会社です。
―― 作っているプロダクトがいっぱいありますよね。
bashさん
結構いっぱいあります。
イラストコミュニケーションサービスのpixivを中核に、漫画系の事業や、先ほどAtomの言ったpixiv Sketch、あと最近だとライブがかなり盛り上がりまして、pixiv ONEという、1時間でイラストレーターさんにリアルタイムで描いてもらって、それを生実況するというインターネット番組もやっています。
他にも pixiv PAYという、決済サービスもあります。弊社はフィンテック企業なので(笑)。
jaggyさん
初めて知った(笑)。
―― pixiv PAYは同人イベントのお金のやりとりを積極的にサポートするものですよね。なるほど確かに、フィンテック。
bashさん
しかもリアルイベント、というか手売りイベントに特化したフィンテックです。
bashさん
他には、画像変換を高品質におこなうサービスの ImageFluxというBtoBの事業も手掛けております。
―― クリエイター周辺にある面白い領域をたくさん手がけてらっしゃるんですね。
bashさん
フォーマルな言い方の説明をしますと、インターネット事業は、クリエイター向けのプラットフォームとコンテンツ中心のプラットフォームの2つに大きく分けて、それぞれ担当役員がついて、強力に事業開発をおこなっております。
さらにここの2つにとらわれない、新しい技術的な取り組みやチャレンジを、先ほどのAtomの「新技術プロジェクト」で推進しています。── 会社説明っぽくなった(笑)。
> 「絵チャ」+「さぎょいぷ」を現代風にアレンジしたpixiv Sketch LIVEでお絵かきが捗る。「絵チャ」+「さぎょいぷ」を現代風にアレンジした
pixiv Sketch LIVEでお絵かきが捗る。
―― たくさんのピクシブ製プロダクトの中で、今一押ししたいプロダクトはありますか?
bashさん
直近のビッグニュースとしては、ライブ(pixiv Sketch LIVE)ですかね。
Atomさん
「絵チャ」というサービスというか文化が昔からあったんですよね。そこからプロになった方もいたりして。
―― 絵チャ、絵を描くチャットという意味ですか?
jaggyさん
「お絵かきチャット」の略ですね。
Atomさん
はい。みんなが1つのキャンバスにわーっと絵を描いていくんです。それにテキストチャットがついていて。
例えば「しぃチャット」とかがあって、2000年初頭のインターネット時代に流行ってました。ただ、最近のモダンなスマホ世代のための絵チャ決定版みたいなものはあまり出てきていなかったんです。
(編集注: 絵チャ (えちゃ)とは【ピクシブ百科事典】)
―― 古いのでもみんな楽しんでいた、みたいな感じなんですかね?
Atomさん
そうですね。みんなで絵を描く楽しさは、不変なものだとおもうので。
長らくエポックメイキングといえる進化をしていなかったので、それを新しくしたいという思いがありました。
加えて、「さぎょいぷ」という文化がありまして。SkypeやDiscordで通話しながら作業をするもので、お互いに自分の作業をしながらちょっと話をしたり、「起きてる?」とか言いながら作業することで進捗が出るという文化があって。
「絵チャ」を現代風にして、かつ「さぎょいぷ」的な事も一緒にやりたいというのをかなえるためにpixiv Sketch LIVEが作られました。
1つの部屋で4人まで同時配信することができて、絵チャのように1つの画面に描くわけじゃなくて、各々が持っているソフトを配信したり、WebGLを使ったブラウザで動くドローの機能もあるのでそこで描いたり、Webカメラでアナログなイラストを配信することもできます。
一緒に各々の作業をしながら、他の人のも見れて、ボイスチャットも入っているので話をしたりもできます。まず最初にWeb版ができて、今年の頭にpixivのスマホアプリでも見れるようにもなりました。
Atomさん
あと、プロのイラストレーターさんや漫画家さんも配信してくれているので、絵を勉強してる人がそれを見ながら、「レイヤーのオーバーレイってこうやって使うんだ」とか、テキストではわかりにくいものを学べる場にもなってきていると思います。
また、今年の年明けすぐにpixiv ONEというイベントを開催していて、ありがたいことに好評だったので今後もそういったイベントを継続開催したい機運もありつつ、いろいろと新機能開発も進めているので、今熱いプロジェクトかなという感じです。
bashさん
ブラウザだけで配信自体を完結できるのもポイントですね。
Atomさん
他にもライブ配信サービスはいろいろあると思うんですが、PCの画面を配信したい場合はなにかソフトをインストールしてセットアップして、マイクやBGMはステミキをセットアップして、そうしてやっと配信できる… といった作業をいちいちやる必要があって、解説ブログもいっぱいあるぐらい大変なんです。
その作業がpixiv Sketch LIVEでは、ブラウザ上で全部完結できます。例えば、「位置情報を許可しますか?」みたいなのがブラウザのアラートでよく出るじゃないですか。あれと同じ感じで、「マイクを許可しますか?」「はい」みたいなことをやっていけば、それだけで配信ができるようになっているので、大変お手軽というのが特徴です。
Atomさん
お絵かき以外にも創作活動に関するものならいろいろなものが配信できます。例えば、リアルタイムで小説を執筆している方もいました。こんな感じで(下記スクリーンショット参照)何名かで作業する場合には、画面が分かれて表示される仕組みです。
―― 孤独な作業が孤独じゃなくなりますね。
bashさん
仕事が捗らないからみんなに配信すると捗った、みたいな話はよくありますね。
> 飲み会で出るパッションあふれるアイデア、でも次の朝には忘れてしまう。なんとかしてこれを残せないかと思っていた頃、黎明期のesaと出会う。飲み会で出るパッションあふれるアイデア、でも次の朝には忘れてしまう。
なんとかしてこれを残せないかと思っていた頃、黎明期のesaと出会う。
―― それでは、esaの話にいきたいと思います。ピクシブさんはesaが会社になる前の本当に初期の頃から使ってくださっていたんですよね。
bashさん
懐かしいですね。
確か、esaを導入したいという話をしたのが、まだピクシブが今インタビューを行っているフロアを増床する前のときですが、NUBoardの欧文印刷さんに後援していただいたp4dハッカソンを ピクシブオフィスでやった時だったと思います。
そのときに、esaのお話か何かをちょっとうかがったのか、絵馬を書いてもらったのか。
(編集注: 2014年7月、esaがまだ法人ではなく趣味プロダクトだった頃、NUBoardで知られる欧文印刷さんのご協力と、ピクシブさんの会場提供によりp4dハッカソンが開催されました。
ちなみに、esa自体もそれ以前に行われたp4dの開発合宿がきっかけで誕生しました。
NUBoardの欧文印刷株式会社 x p4d のハッカソン(ピクシブ株式会社) - pblog )
―― ああ、そうでした!そうですね、絵馬も書きましたね。懐かしい。
bashさん
そこで、いわゆるwiki的なドキュメント系のサービスをやっているんだというお話を伺いました。
そのときに僕が思っていたのが、飲み会とか飯のときに話し合った話がそこで盛り上がって次に続かなかったり、参加してないメンバーに伝わらない事がよく起こっているということでした。
ちょうど会社の人数が4、50名規模から70名くらいに、中途メンバーもたくさん入ったような時期でもあり、これまでは気軽に発言して気軽にアクションしていたサイクルがちょっとうまくいかなくなってきて、そこで気軽に書きつける場所が欲しいなと。
チャットは流れるし端的すぎるし、じゃあ提案書書けって重いし…みたいなことを当時は思っていまして。
僕自身、wikiというツールをわりとうまく使えないほうの人なので、もうちょっとストック的じゃないものがいいなという気持ちはありました。
―― 当時社内に他に何か、ドキュメントツール的なものはあったりはしたんですか?
bashさん
Google Docs とか Wikiとか、あと、社内版Gistみたいなのはありました。
―― 普通のWikiだと、きっちり書かなきゃいけないみたいなのはありますよね。
bashさん
Wikiだと情報が陳腐化しちゃったときにどうするかが上手くできない経験が自分自身多くて…。そこでesaというツールを知って、当時はまだプライベートβだったんですよね。
―― はい。世間にまだサービスを公開していなくて、お問い合わせベースで知り合いの人にだけ少しずつ公開している状態でした。当時は利用規約とかもなくて、そもそも法人でもなくて、まだ趣味でつくっていた頃だったので。
そんな頃から、ピクシブさんのようなちゃんとした会社さんに使っていただけるとは … 本当にありがとうございます。
bashさん
あと、そういう系のツールを調べてもあまりなかったんですよね。今ほど色々なかった。
―― 気になったのですが、飲み会でそういう仕事のアイデアや意見がたくさん出てくるんですか?
bashさん
出てきますね。荒唐無稽なものから、シリアスなものまで、バーン!と出てくる、みたいなのはよくある。
―― それが出てくるのっていい会社だなという感じがしますね。飲み会とかでみんなが熱く会社やサービスの話をするというのは。
jaggyさん
それで次の日に忘れちゃって(笑)。
―― いい話をしたという記憶だけが残っている(笑)。
bashさん
かといって、飲み会の議事録を残すというわけにもいかず(笑)。
ただ、いわゆる熱意的なものとかパッションが残らない。これを残したいと思った。
そこで、以前どこかにも書きましたが、ビジネス的に正しい文書が欲しいわけではないし、かといって、チャットで急にやりたいと言われても困るよ…と、その中間の何かが欲しいと思っていました。
あとは、ポエム駆動開発の話にすごくしびれて。
そのあたりがひらめきになった感じです。
bashさん
ピクシブのesaの導入はそういう感じでした。
esa以前の情報共有で、一番ポピュラーなのは「対面で話す」ことでした。
チャットツールのIdobataが入ったのは、esaの前後くらいで、その前はIRCでした。
―― 今もチャットはIdobataを使っているのですか?
bashさん
今はSlackになりましたね。会社規模が大きくなったことと、それにともなってよりいろいろな職種のメンバーが参加したりという面や、色々な機能のインテグレーションが揃っているという理由から移行しました。
―― esa社もIdobataが好きで、初期はずっとIdobataでした。今はメインの居場所はSlackに移行してしまいましたが、まだあっちにしかいないbotがいたり(笑)。
bashさん
ツールとして大好きで、作り手の顔も知ってて、すごく安心できる人たちがつくっているというのがいいなと。
> 会社の人数が増えるタイミングで、全体会議で発言するのにも躊躇が。思いや意見を共有できる場所を求めて、esaはいつの間にか社内に浸透した。会社の人数が増えるタイミングで、全体会議で発言するのにも躊躇が。
思いや意見を共有できる場所を求めて、esaはいつの間にか社内に浸透した。
―― さてesaを導入してから、どんな感じで社内に根付かせていったのでしょうか?
bashさん
記憶をたどると、当初ゲリラ的にスモールスタートすればいいかなと思っていたんですが、それを当時の役員に相談したところ、「いや、大々的にやれ」っていう檄をもらって、じゃあみんなにポエム書こうって話しますみたいなことで始めました。
最初はもちろんおそるおそるで、初期の書き込みは僕ばっかりだったんですが、そんな中当時の若手が「ポエムってなんじゃ」というのをポエんでくれて。
発端となったポエム(bashさんのスライドより)
上記へのbashさんのアンサーポエム(bashさんのスライドより)
―― bashさんのスライドの中のスクショでよく出てくるあのポエムですね。
bashさん
はい、あのポエムがしたためられたという記憶をしています。
そうこうしていくうちに、なんやかんやで、いろいろな人たちが書くようになりました。
おっかなびっくりでも書くようになってくると、「いつの間にか書いてた」とか、「マークダウンとかわからなくても別に書けますよ」みたいなノリになってきて。
―― そのesa普及までの流れが、他の会社さんではなかなかそうはいかない気がするのです。元々熱い話をする文化があったからこそ…なんですかね?
bashさん
全然再現できる気しないですね。再現性ないです。
他の会社でもうちでも、例えば新しいツールを使おうっていう話になった時に、よっぽど便利とか、すごいとかじゃなければ、基本的には難しいですね。
チーム、部署単位だったらきっとできると思うんですが、特に百何十人とかってなると、相当な強制力を持ってマイグレーションしないと。
―― esaの時は、そういうのなかったんですか?
bashさん
気付かなかったです。というのは、多分、何かからの移行ではなかったからというのがあるかもしれない。
jaggyさん
ちょうど発信する場所がなくなったというようなタイミングだったんです。
bashさん
全体の会議でも、70人を前にして何かを言うのはだいぶ躊躇が出てきて。
―― 70人を前に、相当ハートが強くないと自分の意見言えないですよね。会社のフェーズがちょうどいいタイミングだったということですかね。いろいろな条件が重なって、幸運にもesaが普及する条件が整っていた。
jaggyさん
初期の頃は、「○○したい」とか「○○ってどうなの」みたいなタイトルのポエムが多かったような印象があります。
言えないけどまとめておきたいこと、みたいなのが中心に広がっていったようなイメージがありますね。
オフィシャルなルールとして書くには抵抗あるけども、「こんな感じでやっています」ということが書きつけられる場所になっていました。
―― 出しどころがなかったところの受け口を用意した、みたいな形になった感じですね。
Atomさん
あと小さなグループに向けたまとめを書くのにすごい便利、というのがありますね。
伝えたい人間が例えば5人〜10人とか、例えばiOSエンジニアだけに「こういうルールにしますね」と伝えたいものを書くような時にすごく便利で。
そういうのをGoogle Docsに書いてしまうと、対象の人以外は基本的に見ることがないんです。
esaに書いた場合は一覧に出てくるのでちょっと気になるし、「なんかすごいスターついているな」と見てもらえたりします。
ちゃんとまとめられて、伝えたい人にはしっかり伝わりつつ、他の人にも見てもらえるかもしれない…というバランスがいいですね。
―― Slackのインテグレーションとかも使われていますか?
bashさん
使っています。
―― そこから気付くこともやっぱりある?
bashさん
Slackのesaの部屋は見ている人がすごく多いんじゃないですかね、3分の2ぐらいのメンバーが見てると思います。
Atomさん
esa部屋ではyakitoriも動いてます。これがyakitori-botのアイコンで、いらすとやさんの「燃え上がる青い鳥のイラスト」使ってます(笑)。
yakitoriがなかったときも、盛り上がっているところだとコメントがいっぱいつくので、「お、なんか面白そうな話しとるな」と。
(編集注: 「yakitori」とはFromAtomさんが作ったesaの盛り上がっている記事がわかるアプリケーションです。後半でまた詳しく紹介されます。
【esa】社内ドキュメントツールのホッテントリを分かるようにしたら捗った話 - 文字っぽいの。)
yakitoriのSlack通知(Atomさんのエントリより)
―― ホットな記事を知らせる機能がesa本体で弱いので、今後頑張っていきたいですね。
bashさん
逆にそういう集め方をしないからそっと書けるみたいなのもあるかも。
―― そこはさじ加減が難しいですよね。組織の大きさとかによっても変わってきてしまいそう。全体が見えすぎて、パブリック感、みんなが見るところという感じが強くなってしまうと、それこそ今おっしゃっていたみたいに、恥ずかしくて書けなくなるとかが起こってしまいそうな気もします。
bashさん
esaの投稿は、Slackのesa通知用のチャンネルのところに流しているだけというのも特色かもしれません。インテグレーションルールは非常にシンプルなもので、会社全体のesaの通知が、esa用のチャンネルに全部流れると…それだけなんですね。
――部屋をいっぱい分けたりはせず?
bashさん
全然してないですね、そういえば。
Atomさん
esaの通知が流れるだけのchannelが1つあるだけですね。
――ピクシブさんのesaの使い方としては、ポエム、個人がもやもや思っていることなどを中心に書いていたと思うのですが、他に日報とかは使われていますか?
bashさん
一部の人たちが日報としても使いはじめてるんです。
Atomさん
僕が一人勝手にやってる(笑)。他の人乗ってこないので寂しいんですよ。
他の人は勤怠システム1の方で日報を書いてるので、わざわざこちらでは書かないぽいです。
半年に1回評価面談みたいなのがあるじゃないですか。
あのときに、ここ半年でやったことを忘れてるんですけど、日報からその期間やったことを全部出してみると、「これ1年前だと思ってたけど3カ月前やん」というのが出てきて、それをコピペしていけば、やったことリストが出来て便利です。esaはその検索がしやすいのが便利で。
――これもっとアピールできる、とか見つかりますよね。これ言えるじゃん、みたいなのが。
Atomさん
大体忘れるんですよね。
bashさん
esaにAtom以外のメンバーがたくさん日報を書きだしたら、おそらく日報esaを分けるか、ツールを分けるだろうな。逆にそうなっていったらそうなっていったで全然楽しいので。
―― 連結決済機能でチームを分けられるので、もしよかったら使ってください。
> クローズするpixivチャットへの思いが綴られたポエムがきっかけに、新しいサービスへのアイデアが形になり「pixiv Sketch」が誕生。クローズするpixivチャットへの思いが綴られたポエムがきっかけに、
新しいサービスへのアイデアが形になり「pixiv Sketch」が誕生。
―― それでは、先ほどからちらほらとお話に出てくる、pixiv Sketchについてお伺いしてもいいでしょうか。esaに書かれたポエムから生まれたプロダクトだったんですよね。
Atomさん
立ち上げは私が入る以前だったので、詳しい経緯はわからないのですが。
元々あったお絵かきチャットサービスがセキュリティ的に問題になり、閉じざるを得ない状況になってしまい。一方で、ユーザーさんから愛用されてるってことを理解している社員が「これはすごい大事なサービスだから絶対に残さなきゃいけない!」という激エモなesaを投げつけてくれて。それで、残さなきゃねという話になったんです。
ただ、そのまま残すのはやはり技術面と安全面でどうしても難しくて。その役割を担保できるサービスを、もっとモダンなアイデアや技術を取り込んで新しく作ろうということで、pixiv Sketchの初期構想が出来上がったと聞いています。
bashさん
イングリッシュネイティブなメンバーの書いた思いが。
――英語で書かれたesa記事だったんですね。日本語訳も添えてありますね。
bashさん
からの、この記事で pixiv Sketchについての具体的アイディアが形になりはじめます。
bashさん
多分、当時色々話し合った結果をこうやってまとめはじめたんですね。
jaggyさん
確かesaにこの記事が上がって、社内で盛り上がったのがその夜ぐらいの話だったんです。
そのままそのデザイナー付近の席に何人かがわっと行って、あれやこれや話しながら、サービスの原型をつくるところまで話した記憶があります。
bashさん
むしろこれesaの記事番号的にはpixiv Sketchの原型の方が先かも。で、その後pixivチャット残念だよという記事が出たのかな。
…というのが、Subversionよろしく、記事番号で数字で並んでいるとわかりやすくていい(笑)。
―― 立ち上げのきっかけはesaのポエムからはじまったというお話でしたが、他にはどういった感じでesaがプロジェクトに関わってくるのでしょうか? リリースの手順や告知文とかをesaで書かれているという記事は他で読んだことがあります。
bashさん
そうですね。文章書きについては、最近だと共同作業系だと、Google Docsを使うことが多いかな。ただ、一人でパッと書けるようなものだとesaを使ったりもします。
―― きっちりした文章を書くのはGoogle Docsのほうがやはり便利ですかね。
bashさん
共同編集とか。
jaggyさん
添削とかはどうしてもGoogle Docsの方がやりやすいですね。
bashさん
リアタイでコメントしながらとか、みんなでぶわーと書きながら話す、みたいなのは
Google Docs 便利ですね。適材適所。
jaggyさん
以前はesaのほうにチェックリストを作ってタスク管理のようなこともしてたんですが、最近はそのあたりの目的のものは大体Trelloを使うようになっています。
それとは別に、「社内にふわっと共有したい系」という用途がありまして。
例えば「pixiv自体の機能を大幅に変える」みたいな話になると、社内的にもいろいろな関係部署があって知りたい人が増えてきます。ただまだちゃんと決まっていない情報等をひたすらどんどん共有していくのが従来の方法だと難しいというのがあって、そういうときに、「今決まっていることはこんな感じやで」と随時更新していくようなesaを用意して、そこに書いていったりしています。
「いついつに大体こういう変更があるかもしれない」みたいなのを共有していくと、公式情報ではないけど、「なんとなくの情報」として伝わって、みんな少し安心できる。
bashさん
あとやっぱり真骨頂は「~気がする」っていう言い回し(笑)。これが真骨頂だなと思っていて。記事タイトルとかにもよく出てくる。
―― 気がしてるだけだから、決まってないんだなって(笑)。
bashさん
思いを書いてる。
jaggyさん
WIPの機能もいいんですよね、そういう意味では。
―― 「気がする」はWIPですかね、まだ。
bashさん
なんとなく暗黙の了解としては、WIPだとちょっとまだコメントで突っ込むのやめとこう、みたいな感じがあります。時々乗り込んだりもするけど(笑)。
一応まだ書きかけだから、オチが違うかもしれない。
こういうあたりの、「WIPとはどういう意味合いで、カテゴリがどういうものか」とかっていうのは、実は今全然説明一つしていないんですよ。
一応トップレベルのREADMEには多少書いてはいるものの、まあ細かいことはええんちゃうかなと。
結構検索が利くのと、記事番号でいつ頃の記事だというのがわかるし。
――割と記事番号(ID)を判断に活用されている感じですね。「若いesa」とか。
bashさん
「何番のesa」みたいなふうによく言いますね。
Atomさん
大人数が集まる会議や勉強会の際に、「詳しいところはesaのID何番に書いてあるので」と言って、手短に話す……という使い方ができて便利なんです。
数字だけで表せるので資料にも書きやすいです。打つのも楽ですから。
これが例えばGistとか、Google Docsとかはもう絶対手打ちは無理なんですけど(笑)。
esaのこの方式だとすごい共有もしやすいし。
bashさん
人類にハッシュ値は早すぎた。時代はSubversion的な連番方式だよ(笑)。
> pixiv esaのカテゴリはシンプル。「ポエム」カテゴリに、書きたいことをとりあえず書いて突っ込んでおくという習慣。pixiv esaのカテゴリはシンプル。
「ポエム」カテゴリに、書きたいことをとりあえず書いて突っ込んでおくという習慣。
bashさん
とにかく文章として書き残してほしいという気持ちがあったため、あまりesaのカテゴリを整理する気はなくて。時々気になった人がやったらいいかな、くらいの気持ちですね。
Atomさん
この「ポエム」ってカテゴリは、esaにデフォルトで入ってるものじゃないんでしたっけ?
bashさん
あれはのっけにつくりました。
Atomさん
この「ポエム」カテゴリがあることが大きいのかな、みたいな気がしてて。
一番記事が多いカテゴリが、「エンジニアリング」で609件あるんですけど、それに次いで「ポエム」が473件あって、エンジニアリングと同じぐらいみんなポエムを書いている、ぐらいの数があるんですよね。
ポエムカテゴリに「とりあえず書いておきたいことは迷わずにここに突っ込んでおけば良い」という意識があるので。だからこれがあるのは大きいのかなと。
bashさん
今思うと、「その他」って名前をつけなかった俺、偉い。
その他を書きたいんじゃない。自分のエビデンスの無い「思い」を書きたいだけだったという。
Atomさん
「ポエム」「エンジニアリング」ときて、次に「pixiv」とか「BOOTH」みたいなサービスごとのカテゴリが比較的記事数が多いですね。
あと自己紹介の記事も面白くて。
bashさん
自己紹介はテンプレがあって。
Atomさん
「これだけ覚えれば○○の8割がわかる」「ピクシブでなにやってるの」「好きなもの」「略歴」ときて、この「さいごに」のコーナーに、「誘われれば基本的に着いてくスタイルなので雑に誘ってほしいです」という一文はみんな残してあるんですよ。なぜかみんなここは消さずに残すので(笑)。
> 難しいことをやりたいわけじゃないのにカッコつけるのは好きじゃない。見ただけで内容が伝わる、書きたいことが書きやすくなるような見出しやタイトルを工夫。難しいことをやりたいわけじゃないのにカッコつけるのは好きじゃない。
見ただけで内容が伝わる、書きたいことが書きやすくなるような見出しやタイトルを工夫。
Atomさん
あとは、日報のテンプレとかはありますね。僕が使うためだけのテンプレですが。
他にも毎週iOSエンジニアが集まって情報共有や相談をする「の会」というがあります。Swiftだけでなく、iOSまわりの色々なことを話す会です。
そこの議事録や情報共有とかを、全部esaでやるようにしています。
Atomさん
こんな感じで、毎回アジェンダと参加者のID一覧があって、メンションが飛ぶようになってます。
共有する内容がテンプレで入るので、あとはこれを埋めていけばいいようになってます。
この、「聞いてよ奥さん!」のコーナーという見出しなんですが、これ最初は「共有・議論・相談の時間」だったんですが、そういう硬い言葉は嫌いだなと思って変えました。
「最近こういうバグがあってマジつらかったよ」とか「Xcodeでこういう事したいときどうするの?」みたいな話が書きやすいように。それって「共有・議論・相談」って感じでもないじゃん、「ちょっと聞いてよ、最近さ」みたいな感じだと書きやすいかなと思って。
Atomさん
というのと、もう1個下のほうに面白いのがあって、「今さら聞けないiOSのあれこれ」のコーナー。弊社のiOSエンジニアは、WebやAndroidからピボットしてやってくる人が多くて、元々iOS専門じゃない人が多かったんですよ。
このコーナーができた当初は、「なんかUITableViewCellがReuseされると前表示していた画像が一瞬出るんだけどどうして?」とか、そういった初歩的な質問をしやすくするために、「質問コーナー」とかじゃなくて、「今さら聞けない」みたいな感じを出してみました。今はみんな成長しちゃって、このコーナーはほぼ空なんですけど。
これらがすべてテンプレになっていて、この会の前日にテンプレからバッとつくって、「書いておいてください」って共有して、という感じです。
全員分の書く場所が、枠ごと違っているのでコンフリクトもしづらくて、便利。
テンプレを使っている例としてはこういう感じです。
―― 書きやすくなる工夫がいろいろされていますね。
Atomさん
どうしても難しい言葉使いがちじゃないですか、「iOS技術共有報告会」とか。
そんなに小難しいことをやりたいわけでもないのに、かっこよくしちゃうのはあんまり好きではないので。
だったら適切に、ミーティングの名前とかも「Aって機能作りたいから集まって懸念点とタスクを洗い出す会」みたいに、見ただけでわかるようになるべくしたいんです。
bashさん
カテゴリやタグとかの使い方も雑極まりないんですけど、なんかみんな勝手につくってるんです。
これも、統一感を出したくないわけではないんですけども、それよりも「面倒くさいから書かんとこ」ってなるほうがよくないと思う。「いいから書いてくれ。WIPでいいから書いてくれ。ノーカテゴリでいいから書いてくれ。」みたいな気持ちはすごく強い。
―― すごいesaの気持ちを体現した使い方をしてくださっていて、うれしいです。
> チャットでエキサイトしはじめた人がいたらesaに誘導。文章に書くと気持ちも落ち着いて、自分が本当に伝えたかったことと向き合える。チャットでエキサイトしはじめた人がいたらesaに誘導。
文章に書くと気持ちも落ち着いて、自分が本当に伝えたかったことと向き合える。
Atomさん
esaに書いてもらうコツというか、Slackで長文が続きそうな気配を感じた瞬間に、「それesaのほうがいいよ。こっちどうぞ。」って誘導するようにしています。
じゃないと、Slackだと一瞬で流れちゃうので。
あと、チャットだと、書いている本人の思考もまとまっていない事が多いんです。感情がガッと上がって、「わぁー!」って書いて、しっちゃかめっちゃかなことを書いて、運が悪いとチームに不和をもたらしちゃったりして。
その人も「本当に伝えたかったのはこんなんじゃないんだけど、なんでこんなムキになって書いてるんだろう?」ってなる。だったら、たぶんesaのほうがいいですよって、1回書いて対峙すると落ち着いてくるじゃないですか。という効果もあって。
うちの会社の人たち、みんな思いが強いので、わりとよくに「わぁー!」ってなるんです。良いことなんですけど。だからこそ、不必要な不和は生まないようにしたいんですよね。いい意味でぶつかり合いをしたいので。
jaggyさん
カウンターポエム。「○○のesaを受けて書きます。」の出だしからはじまるやつですね。
―― チャットだと思いが先走ってしまってしっちゃかめっちゃかなことを書いてしまうやつ、すごいよくわかります。なるほど、いい意味でぶつかり合いか~。
bashさん
ピクシブから他社に行った元メンバーも行った先で、「ポエムを書きだしました」と言ってて、会社を超えたいい文化作りに寄与できたかなとも思っています。
> 「コメントが集まって星が集められる記事を書けば偉い」みたいな文化にはしたくなかった。「今熱い」esa記事を知らせてくれるツール、 yakitori の工夫。「コメントが集まって星が集められる記事を書けば偉い」みたいな文化にはしたくなかった。
「今熱い」esa記事を知らせてくれるツール、 yakitori の工夫。
――では、Atomさんが作ったesaのホッテントリツールである「yakitori」の話もおうかがいしたいです。
Atomさん
これがyakitoriのスクショです。
社外秘にしたいタイトルとかはいろいろ端折ってあるんですが。火力の数値が高いほど、今熱い記事になっています。
ブログを書いて、esaのTwitterにも拾ってもらったり、esaのサードパーティーツール一覧ページにも載せてもらいました。
(編集注: yakitoriについて詳しくはAtomさんのエントリもどうぞ。: 【esa】社内ドキュメントツールのホッテントリを分かるようにしたら捗った話 - 文字っぽいの。)
―― URLがyakitori.negima
なんですね。
Atomさん
そうです。yakitoriシリーズは、表示するやつは negima
、Slackに通知するやつはkushi
という名前で、ホッテントリを計算するのをyakitori
としてあるんです。
―― ブログにもマイクロサービシーズってって書いてありましたね。
Atomさん
そう、マイクロサービシーズにしてあって、1個1個が本当にマイクロすぎるんですけど。
Herokuに全部デプロイしてるんですけど、計算してRedisに保存するだけのyakitori
がまずいて、このRedisからデータを引っ張ってきて整形して、Webブラウザで確認できるようにするだけというこいつがnegima
です。
negima
はなんで negima かというと、表の行が交互に色が変わってるからnegimaにしようと、それだけです。カラーはesaの本家のカラーを参考にさせてもらって、esa本体は、緑系がベースだと思うんですけど、yakitoriだしこちらは暖色系ベースにしようかなと思って。
Atomさん
もうひとつ、Slackにこういう感じで通知するkushi
がいて、これもRedisからデータを取ってきて整形して通知するだけのやつです。
これは0, 6, 12, 18, 24時に通知が飛ぶようにしてあって、あと仕事をしていない祝休日は通知されません。基本的に休みの日にはesaも流れてこないので、kushi
の通知ばかりになっちゃって邪魔やんと思ったので、消しました。
つくった経緯としては、コメントがいっぱいつく記事はSlackからある程度拾えるんです。
でも、淡々と「いいね」って思った記事って、星がポンとついて終わっちゃうので、それを見逃したくないなと。
はてなブックマークのホッテントリのような仕組みが欲しい。でもできるだけランキング制にしたくなかった。
「コメントや星が集められる記事を書けば偉い」みたいな文化には絶対にしたくなかったんですよね。esaの中の人も、それは多分実装したいと思わないと思うんですよ。勝手な思い込みなんですけども。
だから「ホッテントリを作って」とフィードバックを送るのは失礼になってしまうと思ったので、だったら、社内でだけ動く、ランキングではない、「今熱い」という指標だけを持った仕組みを作ろうと思って、yakitori を作りました。
だから、negimaのこのページにも「1位」とかの数字を絶対につけないようにデザインしてあります。もっとちゃんとやるんだったら、このエントリ一覧の順番をランダムで変えて出すとかしたほうがいいかなと思ってます。。そこは普段目につきやすいkushiの方がしっかりしていて、数値的な要素は一切書いていません。順番でなんとなくわかるんですが、書いた人のアイコンと記事のタイトルだけ分かるようにしてあります。
―― ランキングは作らない。すごく共感できます。
bashさん
すごいうちの会社に合った自然なやり方だなと思ってます。
このおかげで、もっと人数が増えても使い続けられる。
仕事で直接関わっているメンバーには「必ず読んどいて」って感じで渡すんですが、そうじゃない人たちが見るべきページって、「あそこで話題になってた『あれ』をどう知るか」っていう話だと思うので、熱いやつに目をとおしてればOK。
100%は無理でも、まあぼちぼちのカバレッジで共通言語として機能する。
Atomさん
社員数が150人とかになると、1週間に出来る記事の量もすごい量になるのと、それが完成したかどうかもわからないじゃないですか。
でも完成してメンバーに共有されたタイミングで、それを見たメンバー達が星をつけるので、それをyakitoriによって拾いやすくはなったかなと。
jaggyさん
大体30~40 /day ぐらいのペースで記事が生まれているので、けっこう必死に見ている人間でも何個か読み飛ばしていたりしますね。
> 今後のesaに求める事、共同編集、Googleドライブ連携、検索UI向上…そして、スター連打したい!スター連打は20XX年のへぇボタンになれる。今後のesaに求める事、共同編集、Googleドライブ連携、検索UI向上…
そして、スター連打したい!スター連打は20XX年のへぇボタンになれる。
―― 今後の課題や、esaで困っているところ、こうしてほしい、みたいなところとか。ホッテントリがわかるようにしたい…とかはあると思うんですけど。
Atomさん
うーん、いらないかもしれないですね。。
―― yakitoriで間に合っている?
Atomさん
esaにはAPIがあるので、エンジニアリングできる人が一人でもいれば、僕のyakitoriを使うこともできますし、そもそもホットエントリーじゃなくて、他の指標をもって記事を抽出するということがまだ色々とできるはずなので、公式でサポートはしなくてもいいと、勝手に思っています。
会社によって文化が違うじゃないですか。ホットエントリーはいらないというところもあるだろうし、全然。
日報や議事録メインで使っているところもたぶんあって、それでホットエントリーって言われても…「熱い日報とは?」みたいな(笑)。
bashさん
それ的なものがもしesaに欲しいとすると、検索、表示順位に「Most popular」みたいな並び替えができると場合によっては嬉しいかもしれません。
ただ、デフォルトでなくても全然良くて、こっそりオプションで見えるぐらいですかね。
「あのとき評判なったのあれなんやったかな?」ぐらいのが。
―― よさそうですね。検討してみます。内部的にはもう仕組み2:があったかも。
bashさん
検索オプションの端っこに書いてあるくらいでちょうど良さそうです。
もう記事がたくさんになってきて、掘り返しが大変だ、みたいな時の用途なのかなって。
―― 掘り返しが大変なときって結構ありますか?
bashさん
めったにないです。「あのSketchのいつやったかな?」みたいな、そういうときがたまにあるくらいで。
あとは、Google Docsばりの共同編集系のフィーチャーはあると強いなと思います。というのは、あの「コンフリクト」は、エンジニアじゃなければやっぱり怖いので…。
jaggyさん
わかります。ミーティングの議事録とかの時には確かに欲しいと思います。
bashさん
あと、これはたぶんみんなここの人たちは「あー」ってなると思うんだけども、スター連打。
特にうちみたいなエモい使い方の人たちにとっては、スター連打は20XX年の「へぇボタン」になるので。
Atomさん
それ!はてなスターですよね。
―― 我々もはてなスター好きなんですよね。過去にpplog では、スター数を稼ぐことが目的になってしまうとよくないなーと思って、スター連打機能をわざわざできなくしたという経緯があったんですが、esaでは逆に良かったりするのかな…ちょっと考えてみます。
bashさん
あとは、これは思い付きベースなんですが、Googleドライブインテグレーションがあるといいなあと思ってます。
今、実はG Suiteのビジネスプランを会社で契約しまして、あれ無制限ストレージなんです。NASで運用していたファイルサーバもやめて、全部そっちに統合しようとしています。データの一元化と、検索箇所一元化を図りたいなと思ってまして。
そのときに、esaのやつも勝手に同期されると便利だなあと。
Atomさん
もうひとつ、欲しいと思っているのは、ユーザの検索。
記事を探しに行くときに、僕だけなのかもしれないですけど、ユーザーベースで思い出すことが多いんです。「あの人が書いてたな」って。
で、/members
のページに行ってその人を探すか、上の検索窓でユーザー名を入れて、その人の記事一覧を出して、「これかな?」みたいな。
―― 上の検索窓で、ユーザのインクリメンタルサーチがなくなったからか。以前はユーザーの候補がサジェストされるUIがあったんですが、検索記事タイトルのサジェストが少しリッチになったのと競合してしまって、今は外してしまってます。
bashさん
「@ユーザー名」でユーザーが書いた記事がもう少し探しやすくなるといいですね。
jaggyさん
それだとうちはニックネームで呼び合う文化なのですごい楽なんですけど、リアルの人名で呼び合う会社は大丈夫なのかなと。
bashさん
最近のSlackの仕様変更で「@人名」って出てくるようになったけど、うちはニックネームでしか覚えてないので「人名?わかるか、そんなん」(笑)。
Atomさん
「誰だお前」ってなる(笑)。
bashさん
俺たちIRC生まれTwitter育ち。
Atomさん
検索まわりでもう1個欲しいのがあって、その場から動かずに検索をしたいんです。
「やっぱりこのキーワードじゃなかったか」みたいなときにやり直しがしやすいようになっているとうれしいです。
例えば、「title:なんとか」って検索した後の絞り込みを、その検索結果ページでずっとやっていたいんですよね。一旦個別記事のページ飛んでいっちゃうと、戻るのがけっこうコストになるので。試行錯誤のたびに画面遷移が走ると、強い移動なのでちょっと難しい。
―― Googleみたいな使用感ですかね。この検索窓のサジェストがそのまま消えないで居てくれるといいのかなあ。
Atomさん
そこすごい便利なんですけど、「えい!」ってエンターを押す瞬間に、「あ、ここにある!」ってことが結構あって(笑)。で、それ戻ってももういないから、「ああ……ああっ!」となりがちです。
jaggyさん
大体クリックしてから気付くんだよね。
僕は初期ぐらいからずっと満足している派で。
社内の使い方のほうは変わってきているんですけど、書き方とかはそんなに大きく変わってないので、書けてコメントができたらもう幸せ、みたいな。
bashさん
文章書けてリンクが貼れたらそれで。URL自動リンクだし、みたいな。
jaggyさん
なので、この4年弱ぐらい、特に困ったことはなくて。
Atomさん
チェックボックスがあるじゃないですか。あれを変えたときにeditが発生しちゃうのがちょっと困ることがあります。
やらなきゃいけないことリストみたいなのをチェックボックスで書いた記事に他の人が来て、「えいや!」ってクリックして「すいません、すいません!」みたいな。
難しいんですけど。
bashさん
やっぱりリアルタイム同時更新が。
Atomさん
エンジニアはけっこうGitHubで慣れているので、「そこ押したら変わるでしょう」って感じなんですけど、ビジネス職の人がなんとなくクリックしちゃって「ちょっと変えないでくださいよ、それ終わってないんだけど」みたいなことが(笑)。
jaggyさん
更新されましたって通知も来ちゃう(笑)。
Atomさん
かといって今何も解決策を思い付いていないので言うだけになっちゃうんですけど。
―― その場合、Webhookの方の更新通知は飛ばないんですが、Watchしていれば右上のnotificationは飛びますね。
Atomさん
Watchしていれば通知もたぶん来てしまうはず。
技術的なesaに違うチームのビジネス職の人からの編集通知がきて、「え、変なこと書いたかな……」と思ってドキドキして見に行くと、- [x]
がついて消えて…というのが見えて「ああ、なるほど」みたいな。
―― 読みながらいじっちゃったりすることとかもあるんですよね。改善検討します!
今日は、ありがとうございました!すごく楽しいインタビューでした!
お読みいただきありがとうございました!
ピクシブさんのみなさんの、サービスにかける熱い思いや、カオスで楽しそうな社内の雰囲気を知ってますます好きになってしまい、我々もインタビューの帰り道は「入社したい、入社したいね」と言いながら帰ってきました。
そんなピクシブさんが気になる方は、こちらの情報もあわせてぜひご覧ください(\( ⁰⊖⁰)/)